原状回復ガイドラインとは?借主が負担する範囲をやさしく解説
最終更新: 2026-06-23 / 約 6 分
退去費用の話で必ず出てくる「原状回復ガイドライン」。これは国土交通省がまとめた考え方の指針で、どこまでが借主の負担かを判断するときの基準になります。難しく見えますが、ポイントはシンプルです。
ガイドラインの位置づけ
正式名称は『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』。法律そのものではありませんが、過去の裁判例や考え方を整理したもので、話し合いの拠りどころとして広く参照されています。
基本的な考え方は「借りた当時の状態に戻す(=新品にする)ことではない」という点です。普通に住んで生じた劣化まで借主が負担するわけではありません。
通常損耗・経年劣化は原則“貸主負担”
通常損耗(普通に生活して生じる傷み)と経年劣化(時間の経過による劣化)は、家賃に含まれて回収されるべきもの、という整理です。そのため原則として貸主が負担します。
- テレビ・冷蔵庫の背面の電気ヤケ(黒ずみ)
- 日光による畳・フローリングの色あせ
- 家具の設置によるカーペットのへこみ
借主負担になりうるケース
借主の故意・過失、手入れを怠ったことによる損傷は、借主負担になりえます。ただしこの場合も、年数に応じた残存価値を考慮して負担割合が決まるのが基本です。
- 結露を放置して広げてしまったカビ・シミ
- たばこのヤニによる著しい汚れ・臭い
- 引っ越し作業でつけた大きな傷
特約があればどうなる?
「ハウスクリーニング代は借主負担」などの特約が契約書にあることがあります。特約は常に有効とは限らず、内容が借主に一方的に不利でないか、入居時に具体的に説明され合意していたか、といった点が問われます。
特約があるからといって、すぐにあきらめる必要はありません。まず契約書の文言を正確に確認することが出発点です。
この記事のよくある質問
ガイドラインは必ず守らなければいけないものですか?
法律そのものではありませんが、トラブル時の判断の拠りどころとして広く参照されています。話し合いの際に「ガイドラインではこう整理されている」と示すことは有効です。
長く住んだのに「新品同様」を求められました。
経年劣化・通常損耗は原則として借主負担ではありません。住んだ年数に応じて負担割合(残存価値)が下がる点もあわせて確認するとよいです。
※ 表示される金額・区分は、ガイドラインや当社の実績データに基づく目安です。実際の精算結果や削減額を保証するものではありません。